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加盟団体の基盤強化を目指して JSPF「チャレンジプログラム(第4期)」実施報告
NPO法人ひとり親家庭サポート団体全国協議会(JSPF)では、加盟団体が活動を継続し、さらに発展していくために、団体の基盤強化を重要なテーマのひとつとして位置づけています。
ひとり親家庭支援の現場で、特に団体のリーダーや中心メンバーは、事業運営、人材確保、資金調達、対外的な連携など、さまざまな役割を担う中で、知らず知らずのうちに負担が集中し、孤独を感じることも少なくありません。こうした課題意識のもと、JSPFでは、加盟団体同士が学び合い、支え合いながら、「一団体では解決が難しい組織課題」に向き合う場として、「チャレンジプログラム」を実施しています。この記事では、今年度実施したチャレンジプログラム(第4期)の背景や実施内容をご報告します。
プログラムの目的
本プログラムは、JSPFを構成する各団体のリーダーやメンバーが、
- 自団体にとって必要な組織のあり方を考える
- どのような仲間を、どのように巻き込み、共に活動していくのかを具体化する
- 仲間と共に進めるための方法を学び、実践につなげる
ことを通じて、団体として無理なく、しかし着実に活動を継続・発展させていく力を育むことを目的とし実施しました。
実施概要
●実施期間:2024年7月〜9月
●実施形式:
・事前の動画学習(オンライン講座プラットフォーム「Thinkific」を活用)
・オンライン研修(全3回・各3時間)
●対象:JSPF加盟団体のリーダー、サブリーダー、メンバー
※スケジュールが合わない方には、動画視聴により学習内容を共有
●企画・伴走支援:World in You
プログラムの特徴
チャレンジプログラムの大きな特徴は、知識を学ぶだけで終わらせず、各団体が「自分たちの組織」に引き寄せて考え、実践につなげる設計にあります。
動画による事前学習やワークを通じた内省、オンライン研修での対話、そして実践と振り返りを組み合わせることで、忙しい日常の中でも参加しやすく、かつ深い学びが得られる構成を意識しました。
プログラムの流れと主な内容
フェーズ① 組織のありたい姿を描く(7月)
第1回研修では、各団体が現在の状況を整理し、3年後に目指す姿を描くことからスタートしました。
事前ワークでは、ビジョン・ミッション、主たる事業、財源構成、組織図、年間予算規模などを可視化し、現状と理想のギャップを言語化。
研修当日は、「団体はいまどのフェーズにあるのか」「目指す姿は現実的か」「優先すべき課題は何か」といった問いをもとに、対話を重ねました。参加者からは、
「普段の業務に追われ、団体の未来についてここまで考える機会はなかった」
「現状を書き出すことで、次の一歩が見えた」
といった声が多く寄せられました。

フェーズ② 仲間を集める(8月)
第2回研修では、人と組織のあり方に焦点を当てました。
「どのような仲間を、どのように集めたいのか」「代表や一部の人に集中している業務をどう分散するか」「プロボノや外部人材をどう活用できるか」といったテーマについて、具体的なフレームワークや事例をもとに検討しました。また東京都葛飾区でこども食堂や居場所づくりの活動をする団体「えまいま」などを運営する一般社団法人ココロエデュケーションラボ代表理事の森谷哲さんがゲストとして登場し、地域で仲間を増やし、巻き込んでいくコツなどについてお話ししてくださいました。
他団体の実践例に触れることで、
「これまで支援対象者に限定して人材を探していたが、視野が広がった」
「業務を見える化し、引き継ぎできる体制を整えたい」
といった新たな気づきが生まれました。
フェーズ③ 仲間と共に進める(9月)
第3回研修では、仲間と共に活動を進めていくための具体的な方法を扱いました。
オンボーディング(受け入れ)、チームマネジメント、ボランティア・プロボノマネジメント、モチベーションの維持、フィードバックや育成、テクノロジーの活用、ナレッジマネジメントなど、実践的なテーマについて学び合いました。
JSPFというネットワークをどう活用し、団体同士がどのように支え合っていけるかについても意見交換が行われ、団体間の関係性が深まる時間となりました。

参加者の声から見える成果
チャレンジプログラムには、各加盟団体のリーダーやメンバーら42人が申し込み、オンラインプラットフォームは37人が、リアルタイムでの講座には各回16ー20人ほどの参加がありました。
振り返りのアンケートには、以下のような声が寄せられました。
「団体、そして自分自身の興味関心や希望について、あらためて考える機会になった」
「全国の団体と率直に話せる場があり、同じような悩みを抱えているのは自分だけではないと感じられた」
「事前課題や資料がとても丁寧で、学んだ内容を自団体に持ち帰り、スタッフと共有したいと思った」
また、
「団体内でワークショップを実施したい」
「業務の洗い出しや明文化に取り組みたい」
といった具体的な行動につながる声も多く寄せられました。
プログラムが単なる研修にとどまらず、団体運営を担う人同士が支え合い、次の一歩を考える実践的な学びの場となっていたことが伝わってくるような感想を多くいただきました。
伴走パートナー:World in Youについて
本プログラムは、非営利組織の組織づくりや共創を支援するWorld in Youの企画設計・伴走支援のもとで実施されました。
World in Youは、「世界の誰でも、どこからでも、より良い社会づくりに力を発揮しあえる世界」をビジョンに、非営利組織の経営・組織づくりの伴走や、ソーシャルセクターとビジネス・海外との橋渡しに取り組んでおられます。
本年度のチャレンジプログラムは、昨年度の取り組みを踏まえ、より実践的で、参加団体それぞれの状況に寄り添った内容へとパワーアップしました。
今後に向けて
JSPFでは、今後も加盟団体の基盤強化を重要な柱とし、来年度以降もさまざまな研修やプログラムを検討しています。
団体の規模や地域、主な活動内容が異なっていても、「ひとり親家庭によりよい支援を届けたい」という共通の思いをベースに、加盟団体同士が学び合い、支え合いながら前に進めるネットワークであり続けたいと考えています。
本プログラムが、参加団体それぞれの次の一歩につながり、またJSPFへの加盟を検討されている方にとって、参加のイメージを描く一助となれば幸いです。